2021年5月11日火曜日

【日本橋区間地下化工事の治水影響回避】首都高速会社、都心環状線呉服橋・江戸橋出入口を廃止

廃止した首都高都心環状線の呉服橋入口(東京都中央区、10日撮影)

  首都高速道路会社は、都心環状線の呉服橋・江戸橋の両出入り口を10日午前0時に廃止した。日本橋区間地下化事業(神田橋JCT~江戸橋JCT間、約1・8キロ)の一環。日本橋川で工事を進めるため、橋脚などを撤去し水位を下げる。「(改)都心環状線(日本橋区間)呉服橋・江戸橋出入口撤去工事」として、清水建設・JFEエンジニアリングJVが作業を担当する。

 日本橋区間を含む都心環状線は1964年の東京五輪前年に開通した。1日約10万台が走行し、鋼桁や支承、コンクリート床版の損傷が激しい。五街道の起点・日本橋などの上空に橋桁が架かる。周辺は大型の再開発プロジェクトが進行中で、景観や環境の改善と構造物の抜本的な更新を目的に、日本橋や一石橋など約1・8キロ区間の一部を地下ルートに変更。現計画では2035年までに新ルートを整備し、40年までに高架橋を撤去する。本体工事に向け施工方法の検討や設計が進む。

 河川内の工事が多く、先行して既存橋脚の本数を減らすことで水位を下げ、治水への工事の影響を少なくする。呉服橋と江戸橋の両出入り口は1963年12月21日に供用を開始した。清水建設JVの工事場所は東京都中央区八重洲1丁目ほか。両出入り口の床版と高欄、鋼桁を撤去。壁高欄を設置するとともに鋼上部工補強の実施設計、部材製作、施工を担う。首都高速会社は両出入り口の廃止に伴う代替路をホームページで紹介している。

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