2021年5月24日月曜日

【体育館で初、前川建築の木村産業研究所も】文化審、国立代々木競技場など7件の重文指定答申

  文化審議会(文化審、文部科学相の諮問機関、佐藤信会長)は、建築家の丹下健三氏(1913~2005年)が設計した「国立代々木競技場」(東京都渋谷区)、前川國男氏(1905~1986年)が手掛けた「木村産業研究所」(弘前市)など7件の建造物を重要文化財(重文)に指定するよう、萩生田光一文科相に答申した。

 代々木競技場(第1、第2体育館)は丹下氏の代表作。1964年の東京五輪に向け建設された。ケーブルで屋根と観客席を支える「つり構造」など前例のない構法を採用。空間のダイナミックな建築を実現したと評価した。答申通り告示されれば重文の中で最も新しい建造物になる。体育館の重文指定は初めて。第1体育館は今夏に予定する東京五輪・パラリンピックでハンドボールなどの競技会場になる。

 木村産業研究所(1932年)はル・コルビュジエ(1887~1965年)に学んだ前川氏が手掛けた初めての作品。白亜の外装、水平を強調した外観など当時のモダニズム建築の特徴を随所に残している。

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