2021年5月26日水曜日

【回転窓】相次ぐ経済対策

  新型コロナウイルスのワクチン接種が進む国々では大型の経済対策が打ち出されている。感染拡大に歯止めが掛かれば次は経済再生というのは自然な流れだろう▼欧州連合(EU)は加盟国支援のために約116兆円規模の「復興基金」を設置。ドイツのメルケル首相は「ウイルスと共存していくためにはもっと多額の拠出を行う用意がある」と上乗せの意向を示す▼米バイデン政権は「アメリカ雇用プラン」を発表。今後200兆円を超える投資を行い、1900万人の雇用を生み出す。その中核がインフラ整備。道路整備や老朽化対策に加え、防災・減災対策や200万戸以上の住宅供給など内容は多岐にわたる▼経済対策ではないが、中国が3月にまとめた「第14次五カ年計画」は桁違いのインフラ整備が並ぶ。2035年までに鉄道20万キロ、高速道路16万キロ、一般国道30万キロを延伸する(日本みち研究所ホームページから)▼インフラ整備を柱にした経済対策が各国で進む一方、わが国はどうか。ワクチン接種で後れを取り今のままではインフラ整備でも周回遅れに。これで世界と戦えるのか。ポストコロナも不安が募る。

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