小学生だった頃、毎年楽しみにしていた行事の一つが運動会だった。開催日の朝、午前6時に鳴った花火の音は運動会が開かれる合図。いつもはグズグズしている朝の用意もその日ばかりはさっさと済ませた▼運動会の開催時期は学校や地域によって違うだろうが春と秋のどちらか。修学旅行や遠足などの予定と重ならないよう調整しているそう。熱中症や天候の安定も考えて梅雨入り前の時期を選択するところが多いという▼子どもたちも楽しみにしている運動会。昨年はコロナ禍の影響もあって開催を見送る学校が多かった。今年も新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令されている地域などで見送りが検討されているようだ▼「直ちに中止するのではなく工夫してやる可能性を模索してほしい」。萩生田光一文部科学相は先週の閣議後会見で要請した。状況が厳しいとはいえ2年連続で運動会が見送られるのはあまりにもふびんといえよう▼開催を平日にずらす、時間を短縮する、保護者が密集するリスクを回避する--。策はいろいろあるだろうが、主役である子どもたちの目線をどうか忘れないでほしい。
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