2021年5月21日金曜日

【開発や設計などで相互補完】川崎重工業と日立造船、10月にシールド機業の新会社設立

 川崎重工業と日立造船は20日、共同新設分割でシールドマシン事業の新会社を10月1日付で設立すると発表した。

 設立するのは「川重日立造船シールド準備」。大阪市内に本社を置き、社長には川崎重工業の平山真治氏(エネルギーソリューション&マリンカンパニープラントディビジョン産業機械総括部土木機械部部長)が就任する。資本金は4億80百万円。両社が保有するシールドマシン事業のリソースを持ち寄り、相互に補完・強化することで営業やエンジニアリング業務を展開。国内外で事業拡大につなげる。

 分割に当たっては普通株式1万9200株を発行する。分割対価として両社に9600株を割り当て交付する。新会社に分割するのは両社のシールド掘進機、トンネルボーリングマシンなどの機械・部品設計、開発、販売事業など。製造事業は含まない。両社の営業力、技術力、多様な製品ラインアップ、サプライチェーン(供給網)といった強みを生かすことで、新しい価値を創造し幅広い顧客のニーズに応えていく。

 2021年3月期の両社のシールド関連事業連結業績は川崎重工64億98百万円、日立造船70億1百万円。資産は川崎重工から4億90百万円、日立造船から4億87百万円を分割する。

 両社は今後の市場環境を見据え、1月からシールド関連事業の新会社設立を検討していた。

 川崎重工は超大口径や高水圧、岩盤や長距離掘削に適した機種に強みがある。日立造船は小口径から超大口径、異形、矩形まで豊富な機種に対応可能なノウハウを持つ。

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