◇つなぐ思いを大切に◇
高校2年生の時、修学旅行で新潟県へ出発する前日に中越地震が発生した。新幹線の脱線や土砂崩れなど災害の惨状にショックを受け、民泊体験をするはずだった家族を心配することしかできなかった。自助と公助で最も大きな力は公助と感じ防災を初めて意識。テックフォース(緊急災害対策派遣隊)活動やインフラの応急復旧などに携わる国土交通省に入った。
3年目に配属された水管理・国土保全局防災課で災害査定など被災現場の復旧過程を目の当たりにし、災害対策基本法(災対法)改正など制度改善にも携わった。現場と制度設計の二つの点がつながり線になる得がたい経験だった。
都市局などを経て2019年10月から現職に。大臣会見やプレスリリースづくりなどを通じて、国交省の最前線を知ることができる貴重なポジション。省内をつなぎ、メディアを介して国交省と社会をつなぐ、懸け橋の仕事にやりがいを感じている。これからもアンテナを高く張り、さまざまなことを吸収して蓄え「求められるところに適切につなげられる。そんな縁の下の力持ちのようなゼネラリストになりたい」。
趣味の旅行は「城」と「ダム」がテーマ。現存天守閣の城が好き。ダムカード集めも旅の楽しみの一つ。モットーは高杉晋作の辞世の句「おもしろきこともなき世を面白く」。すべては心が決める、と新しいことに果敢に飛び込む。
(さとう・ななみ)
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