飛島建設と岐阜工業(岐阜県瑞穂市、宗像国義社長)は25日、山岳トンネル工事の切羽状況を高速で高密度に計測監視するシステムを開発したと発表した。即座に3D点群が取得可能なLiDAR(ライダー)を活用し切羽全体を面的に計測。切羽の押し出し量や領域、鏡吹き付けコンクリート厚さなどがリアルタイムかつ定量的に評価できる。安全性や施工効率の向上につなげる。
共同開発した「TFS-Mapper」は計測部(LiDAR、カメラ)と制御部(パソコン)、遠隔表示部(タブレット端末)で構成。ドリルジャンボや吹き付け機などの施工機械に設置する。
LiDARは円形視野角内を1秒間に10万点の計測が可能。計測開始からの移動量(押し出し量、鏡吹き付けコンクリート厚さ)をカメラ映像上にカラーコンター表示する。あらかじめ設定した鏡吹き付け厚さのしきい値を満たすか満たさないかが色分けでリアルタイムに把握。確実に無駄なく吹き付け作業が行え、安全性が向上する。
計測開始時をゼロとした切羽の押し出し量も高密度に計測。押し出し量や領域(面積)に応じた警告が可能になる。切羽監視員や吹き付けリモコン操作者はシステム表示画面をタブレット端末で確認できる。
先行して鏡吹き付け厚さの管理システムとして商品化を進め、2023年度に岐阜工業が外販する予定だ。両社は施工機械の周辺監視や覆工コンクリートの打設量管理といった他工種、山岳トンネル工事以外の工事にも活用を検討していく。
source https://www.decn.co.jp/?p=147282
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