2022年10月4日火曜日

近畿整備局/中部縦貫道大野油坂道路の荒島第2トンネル貫通、施工は大成と西松

 近畿地方整備局が福井県大野市で建設を進めている中部縦貫自動車道大野油坂道路(延長35キロ)の「荒島第2トンネル」が3日、貫通した。2018年11月に西勝原側から掘り進め、軟弱地盤の影響で工程が遅れたが、4年の歳月をかけて掘削が完了。26年春の全線開通に向けて大きく前進した。施工は西勝原側を大成建設、下山側を西松建設が担当。完成すれば10本のトンネルで構成する大野油坂道路の中で最長のトンネルになる。
 この日は大成建設が担当する工区で貫通の儀が執り行われた。工事関係者に加え、近畿整備局福井河川国道事務所や県土木部、大野市の関係者ら約40人が見守る中、午前9時30分過ぎに作業員が貫通発破のスイッチを押すと、坑内に「ドドーン」という大きな音が響き渡り、両側の工区がつながった。
 この後、福井河川国道事務所の橋本亮所長、県土木部の高橋伸輔部長、大野市の石山志保市長ら全員で万歳三唱を行い、貫通を喜び合った。
 荒島第2トンネルは全長4988メートル。幅員は12メートル(2車線)。勝原IC~下山IC間に位置する。18年11月に西勝原側、19年2月に下山側からNATMで掘削を開始。今年6月に下山側は掘削を終えたが、西勝原側は地層が複雑で地盤も軟弱だった影響で工程を変更。ピーク時は月100メートル以上掘り進んだが、30メートル未満になるなど難工事を余儀なくされた。
 今後は覆工コンクリート工や排水工、舗装工、通信設備工、照明工などを進める。
 大野油坂道路の開通時期は、大野IC~勝原IC間(10キロ)が22年度中を予定。今回貫通した荒島第2トンネルを含む勝原IC~九頭竜IC間(9・5キロ)は23年秋、九頭竜IC~油坂出入口間(15・5キロ)は26年春を予定。全線開通後は北陸自動車道の福井北JCT・ICと東海北陸自動車道の白鳥ICが高速道路で直結し、北陸・中部地方両方面への利便性が大きく向上する。
 石山市長は「工事関係者の尽力によって無事貫通したことを心から感謝申し上げる。引き続き市民と共に地域活性化のために取り組みたい」と話し、橋本所長は「安全第一で一日も早い供用を目指したい」と述べた。



source https://www.decn.co.jp/?p=146652

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