大林組は複数台の建設機械を自動・自律運転で連携させ、550キロ離れた超遠隔での操作に成功した。福島県飯舘村の盛り土工事で、3台の建機を1人のオペレーターが現場から450メートル離れた統合管理室で操作した。東日本ロボティクスセンター(埼玉県川越市)でも遠隔操作を実施。さらに約550キロ離れた西日本ロボティクスセンター(大阪府枚方市)からも遠隔指令と監視、操作できることを確認した。
実証は、作業内容を入力・指示することで複数台の建機が連動し協調運転するよう制御する「建機フリートマネジメントシステム(建機FMS)」を活用。3台の建機を自動・自律運転で連携させ、福島県と大阪府をつないだ超遠隔操作を実施した。
土砂のダンプへの積み込み、場内運搬と荷降ろし、敷きならし転圧といった一連の作業を▽自律運転バックホウ▽自律運転キャリアダンプ▽自動運転ブルドーザー-が連携し施工した。現場設備を最小限とし、オペレーターが居る管理拠点から施工支援することで省人化やコスト縮減に貢献する。施工現場で作業員総数が減るため、建機との接触事故などの発生率低減にもつながる。
各建機の運行履歴データや盛り土出来形データを、クラウドへ自動保存しモニタリングをすることで、歩掛データとして定量的に施工の進捗(しんちょく)を確認しながら施工計画の最適化が図れる。自動運転ブルドーザーによる転圧回数が色で分けられる「ヒートマップ形式転圧回数確認図」や「走行軌跡図」を自動取得するシステムで、施工結果を品質管理書類の出来形データとして自動出力する。施工管理業務の効率化も実現した。
さらなる技術開発と現場への早期展開を目的に、西日本ロボティクスセンターに実証フィールド「インキュベーションスタジアム」を構築した。実証を経て現場に適用するサイクルを繰り返すことで、精錬された技術として磨き上げる。
source https://www.decn.co.jp/?p=147234
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