2018年12月3日月曜日

【回転窓】生産性向上、一歩一歩着実に

自動車を修理に出した知人が「とても早く終わった」と喜んでいた。午前中になじみの工場へ持ち込んだところ、午後一番にメーカーから交換部品が届き、夕方には愛車に乗って帰ってきたそうだ▼メーカーの万全な在庫管理と部品の迅速な搬送、修理工の卓越した技能…。知人を満足させた要因は枚挙にいとまがない。日々の業務や作業の中で積み重ねてきた改善や鍛錬のたまもので、高度な物流システムと技術力の高さに改めて感心したという▼日本建設業連合会(日建連)が発表した会員企業の生産性(土木・建築平均)が17年度、前年度比で2・6%上昇した。技術者と技能者の1人1日8時間当たりの施工高を指標としており、上昇は5年連続になる▼生産性向上を経営計画などに位置付け対応を強化する会員企業が増加し、ICT(情報通信技術)を駆使した施工などが活発化している。小原好一生産性向上推進本部長は「建設業が『がらっと変わった』と思ってもらえるようになる」と手応えを感じている▼現場の生産性を巡る政府目標は25年度に20%アップ。不断の取り組みにより成果が着実に出ることを願っている。

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