2018年12月6日木曜日

【西口地区で所有ビル再開発、駅上空に複合施設】京急電鉄、品川駅周辺開発の検討加速

 京浜急行電鉄は、東京都港区の品川駅西口での大規模開発に向けた検討を加速している。西口地区(高輪口)では、所有する複合ビル「SHINAGAWA GOOS」(延べ約8・4万平方メートル)を再開発し、延べ床面積を現状の3倍程度に拡大する方針だ。

 11月29日に横浜市で開いた個人投資家向け会社説明会で原田一之社長が明らかにした。駅舎を核とする駅街区地区では駅改良とともに複合ビルの建設を展開する。原田社長は一連の開発について「19年以降にそれぞれのプロジェクトが具体的に動いていく」と説明した。

 同社は品川駅西口に約6万平方メートルの社有地を持つ。西口地区は国道15号を挟んで同駅に隣接し、SHINAGAWA GOOS(高輪3の13の3、敷地面積2万5000平方メートル)のほか、京急第1ビル(低層部に商業施設のWING高輪WEST)、同7ビルなど自社物件が集積している。プリンスホテルの施設群も立ち並ぶ。6月にはSHINAGAWA GOOS以北エリアの地区計画が都市計画決定された。

 同社は地区内で「都市機能と緑豊かな空間の調和がとれた街づくりと駅前空間の整備を進める」(原田社長)。その核となるSHINAGAWA GOOSの開発ではオフィスやMICE(国際的イベント)、商業施設、迎賓機能を持つホテル、住宅などが入る複合ビルの建設を計画する。

 駅街区地区ではホームを現在の2階から1階に移し、線路を2面3線から2面4線に増強する。駅上空には商業施設とオフィスなどが入る複合施設を建設する。16年度から5カ年の中期経営計画では、土地区画整理手法を活用し、19年度の事業着手を目指すとしている。

 駅西口では関東地方整備局など行政主導で、国道15号上空を活用した駅前広場の整備に向けた検討が進む。京急電鉄も事業協力者として参画している。

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