富山湾に寒ブリのシーズンが到来し、1日に富山県氷見市の氷見魚市場で「ひみ寒ぶり」の出荷宣言が発表された。この時期が来るのを待ちわびた魚好きの方も多いだろう▼丸々と太って身が引き締まり、脂も乗り切っている寒ブリ。中でも氷見で水揚げされるのは高級ブランド魚として知られる。初日は695本が水揚げされ、多くの仲買人らでセリがにぎわったようだ▼氷見は定置網漁の発祥地であり、天正年間の1573年ころにワラが材料のワラ台網を敷設したのが始まりという。そうした漁法の歴史は氷見漁業協同組合のホームページに詳しい▼水産物の流通に漁港施設が大きな役割を果たしているのは言うまでもない。10年以上前に氷見漁港で水産市場施設の衛生管理を高度化させるリニューアル工事を取材したことがある。施設の営業を続けながらの工事で、さまざまなノウハウが駆使されていた▼富山湾の寒ブリは今シーズン、豊漁になるとの予測が報じられている。まずは刺し身で食し、続いて薄めに切った身をしゃぶしゃぶで…。高級魚だけになかなか巡り合えないが、想像するだけでもそのうまさは分かる。
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