2020年11月20日金曜日

【回転窓】激変した就職戦線

  2021年3月卒業予定の大学生の就職内定率が落ち込んでいる。厚生労働、文部科学両省の調査によると、10月1日時点の内定率は69・8%。前年同期比7・0ポイント減で、リーマン・ショック後に次ぐ過去2番目の下がり幅となった▼新型コロナウイルスなどで業績が悪化した企業で採用が絞られたほか、緊急事態宣言などで活動時期が後ろ倒しになった影響もあるとみられる。売り手市場で推移してきた就職戦線がここまで激変するとは▼政府も学生の就職活動を支援する新卒応援ハローワークの活用促進など支援策を展開。加藤勝信官房長官は17日の記者会見で「第2の就職氷河期世代をつくらないよう全力を挙げていく」と表明した▼建設業は、コロナ禍でも比較的堅調に採用を続けている。他産業を目指していたものの、路線変更を余儀なくされた若者が、来春入ってくるかもしれない▼そうした人材には、技術・技能とともに、産業としての存在意義を伝えていくことが不可欠。コロナ禍に見舞われたが、社会を支える仕事に就けて結果的に良かった-。そう思ってもらえるように専門紙として魅力を発信していきたい。

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