◇いつかはふるさと高松に恩返し◇
大学進学で上京すると、故郷・高松の知名度の低さに驚いた。香川県に多い名字の「十河」を読める人もいなかった。「ふるさとを盛り上げたいが、街づくりがきちんとできていないのでは?」。そんな思いから、ハード整備だけでなく都市機能の活性化やコミュニティーの形成など、街づくりのさまざまな場面に携われる国土交通省に入った。
2年目に配属された鉄道局幹線鉄道課では、整備新幹線が地域にどんな効果を及ぼすのかと各地を回った。新幹線駅を起爆剤とし、住民とともに新たな街づくりに挑む姿を見たのは貴重な経験。「国の仕事はきっかけづくり」と実感した。
7月から現職。新設された国際市場課で特定技能外国人の受け入れ・管理や、建設業・不動業の海外展開支援を担当する。建設産業行政にじっくり従事するのは初めて。人に支えられ、現場で成り立つ産業をじかに触れて「世界が広がる。面白い」と目を輝かせる。
「自分のルーツに忠実でありたい」。いつかは高松に恩返ししたいと思っている。それまでにスキルを磨き「向こうに行って勉強するのではなく、身に付けた力を還元し貢献したい」。
子どもの成長とともに自分の時間が増えてきた。ものづくりが好きで長年楽しむ裁縫の腕を生かし、マスクを手作り。2週間に1度のペースで山をハイキングし、現代アート鑑賞で美術館を巡るなど趣味が開花中だ。
(国際市場課国際市場企画官、そごう・ひさえ)
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