2020年11月16日月曜日

【回転窓】工夫ある情報発信の効果に期待

 季節が進み東京近郊の低山の木々も色づき始めた。都県境の山奥にある高速道路の渋滞対策工事の現場には、山菜採りやハイキングで山に入った人がひょっこり訪れることがあるという▼高速道路の工事は、人里から離れた現場が少なくない。愛らしい動物とともに2メートルの大蛇に遭遇してしまうこともあるが、移ろう季節を間近に感じて仕事ができるのが楽しみの一つなのだと現場関係者が話してくれた▼この工事の発注者は初めての現場公開に踏み切った。渋滞対策の取り組みをアピールする方法を考えていたところ、工事事務所のSNS(インターネット交流サイト)に現場公開を求めるメッセージが多く届き、一般の人を招く前に報道向けの見学会を催すことにした▼「失礼ながら練習を兼ねて皆さんに来ていただきました」と担当者。一般向けの見学も念頭に、提供する情報を吟味し、絵になる現場の景色を意識した正直な担当者の丁寧な説明がありがたかった▼インフラの管理者がSNSに紅葉や雪に映える構造物の画像をアップしている。工夫を凝らして発信した情報で理解者やファンがさらに増えていくことを願う。

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