2020年12月1日火曜日

【回転窓】後顧の憂いを断つ

  今年も12月を迎えた。新型コロナウイルスの流行で自粛ムードが続いたからなのだろうか、あっという間に月日が流れてしまったように思う▼12月を指す「師走」という言葉。語源は諸説あり、各家庭が僧侶を迎え読経などの仏事を行うため師(僧)が忙しく走り回る様を表している、というのが一般的▼極月や臘(ろう)月とも呼ぶらしいがいずれにしても年の瀬を控え何かと慌ただしい時期なのは間違いない▼この時期、1年間の出来事を清め、新年が明るい年になるよう、日本漢字能力検定協会が世相を表す漢字一字を募集している。今年の締め切りは6日。昨年は3万票以上を集めた「令」が1位だったが、今年は災難を表す「禍」に多くの票が集まりそう。今年の漢字は14日、京都市東山区にある清水寺で発表される予定だ▼〈いそがしく 時計の動く 師走哉〉(正岡子規)。コロナ禍に翻弄(ほんろう)された1年だったが嘆いても仕方がない。後顧の憂いがないよう、自分にできることを着実にこなしていくしかない。年末進行に入る紙面作りに万全を期し有益な情報を読者にしっかり届けること。それが大事。

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