2020年12月4日金曜日

【回転窓】命を軸に未来社会描く

  2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)が実現へ大きく前進した▼博覧会国際事務局(BIE)は1日のオンライン総会で、日本政府による登録申請書を承認した。各国に対する政府の招致活動も本格化。井上信治万博担当相は早速、在京大使に参加を呼び掛けた▼大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。生命科学やデジタル技術の急激な進化で、命に対する向き合い方や社会の形が大きく変わろうとしている。そうした中で、新たな在り方を提案していく意思が込められている▼生物学者の福岡伸一氏や映画監督の河瀬直美氏らプロデューサーも決定済み。「知る」「守る」「つむぐ」「高める」など八つの切り口から命を見つめ直していくという。パビリオンでの展示やイベントを通じて、さまざまな発信をしていく▼コロナ禍を経て開かれる万博。日本がどのような未来像を提示していくのか世界の注目が集まる。持続可能な社会を目指すには、技術面はもちろん、国家や民族を超えた融合が不可欠。さまざまな場面で分断が懸念される状況だからこそ、つながりを広げる機会になればと願う。

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