2020年12月4日金曜日

【基本設計、受託候補は石本建築事務所JV】仙台市本庁舎建替、コンセプトは「小さな活動の場を核とする公共空間」

仙台市新庁舎の完成イメージ
(石本建築事務所・千葉学建築計画事務所JV提供)

  仙台市の本庁舎建て替え基本設計の公募型プロポーザルで受託候補者に選定された石本建築事務所・千葉学建築計画事務所(東京都渋谷区)JVは新庁舎のコンセプトに「小さな活動の場を核とする公共空間」を打ち出した。

 技術提案書によると、敷地内を回遊する通路「みち」を整備。その際、周辺に広がる勾当台公園エリアの活気や一番町商店街から続く街路を引き込む。市の地域防災リーダー(SBL)のサテライトなど、市民活動・協働の拠点施設に当たる「みせ」を低層部の各階に配置する。それらを立体的に交差して創出される地上スペース「ひろば」を多彩なイベントの場や防災拠点として活用。市民が行政と一体となって街の未来を考えていく場とする。

 審査委員会は委員長を建築家の伊東豊雄氏、副委員長を都市計画の専門家である佐藤滋早稲田大学名誉教授が務めた。

 11月29日に仙台市青葉区の仙台国際センターで開かれた最終審査の公開プレゼンテーションでは、伊東氏が「非常に良くまとまっている」と話した上で「庁舎のシンボルは何か」と質問。それに対し、JVの担当者は「小さな活動の場の集積として建物ができていることだ。マルシェなど多彩なイベントの場である低層部の『ひろば』には仙台の魅力が凝縮され、ここに来ることで街の魅力に改めて気づくということも人が集まるきっかけになると思う」と回答した。

 基本設計の履行期限は来年2月に予定する契約締結日の翌日から22年3月18日。委託費の上限は税込みで2億8102万5800円となっている。

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