2020年12月16日水曜日

【3部門で入賞作品選定】ウッドデザイン賞、最優秀賞に「有明体操競技場」選定

最優秀賞を受賞した「有明体操競技場」。天井の木架構の現しは来場者を圧倒する

 
 ウッドデザイン賞運営事務局(活木活木森ネットワーク、国土緑化推進機構、ユニーバーサルデザイン総合研究所)は第6回「ウッドデザイン賞2020」を決めた。応募総数432点の中から最優秀賞(農林水産大臣賞)に「有明体操競技場」(日建設計、清水建設ら)を選定。優秀賞9点、奨励賞15点、特別賞4点も選んだ。18日に東京都内で開く表彰式をオンラインで映像配信する。

 ウッドデザイン賞は木で暮らしと社会を豊かにするモノ・コトを表彰し、国内外に発信するための顕彰制度。▽ライフスタイルデザイン▽ハートフルデザイン▽ソーシャルデザイン-の3部門で構成する。

 最優秀賞は日建設計、清水建設、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の3者が手掛けた「有明体操競技場」が受賞。日本の伝統的な木造建築の美しさを醸しつつ、多くの観客を迎え入れる競技場としての機能性を併せ持つ、世界に発信すべき建築として高い評価を得た。

 優秀賞(林野庁長官賞)には3部門各3点の計9点が選ばれた。ライフスタイルデザイン部門は三菱地所、三菱地所設計、隈研吾建築都市設計事務所の3者による「CLT PARK HARUMI」が受賞。CLT(直交集成板)のショーケースで木に触れ、魅力を感じることができる空間。都市と地方を結ぶ循環型経済モデルとしても独創的な取り組みと評価された。

 ハートフルデザイン部門の奈良県コンベンションセンターは奈良県、PFI奈良賑わいと交流拠点、大林組大阪本店一級建築士事務所、梓設計、大林組によるプロジェクト。地域の交流拠点として、天平文化の高貴さの表現と木の質感や表情がうまく融合していると評された。

 ソーシャルデザイン部門は竹中工務店ら6者による「FLATS WOODS木場」が受賞。都市の景観に柔らかさを与えつつ、森林資源と経済の循環を目指す先導的モデルである点が高く評価された。

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