2018年12月13日木曜日

【回転窓】人類の進歩に貢献

今年のノーベル賞授賞式が10日、スウェーデン・ストックホルムで行われた。日本からは、医学生理学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授が出席。カール16世グスタフ国王からメダルなどが授与された▼世界的に権威のある同賞は、ダイナマイトの発明者として知られるアルフレッド・ノーベルの遺言によって1901年に創設。生理学・医学、物理学、化学、文学、平和のほか、後に経済学が追加されて「5分野+1分野」で顕著な功績を残した人物に賞が贈られる▼日本からのノーベル賞受賞者は計26人。輩出先の学術領域として、素粒子物理学の関係者が目立つ。この分野の研究に欠かせない加速器技術でも日本は世界を先導する▼次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の日本への誘致に向けた活動が大詰めを迎えている。未知の素粒子を探り、宇宙誕生の謎に迫る研究成果に加え、地域経済への波及効果でも期待が高まっている▼巨額なILC建設費の負担などを懸念し、誘致には慎重な意見もある。財政問題と投資価値をどうとらえるか。日本政府の意思表明を国内外の関係者が注目している。

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