2020年10月27日火曜日

【回転窓】白物家電の今昔

  高度経済成長期急激に普及した冷蔵庫や洗濯機、炊飯器などの白物家電。今でこそカラフルな製品が増えたが1960年代ころは色は白がほとんどで、この名で呼ばれるようになった▼家事の労力を減らす家電の普及は暮らしのありようを大きく変えた。日本製品は高品質で故障しにくいという評判が世界を席巻し、メーカー各社はさまざまな製品を世に送り出した▼ただ日本メーカーが隆盛を極めた状況も今は昔。価格で他国のメーカーに太刀打ちできず、得意の高機能や多機能は「ガラパゴス化」しているといっても過言ではない▼白物家電市場が活況に湧いているそうだ。日本電機工業会が発表した2020年上半期(4~9月)の白物家電の国内出荷額は1兆3696億円。消費増税の駆け込み需要があった前年同期は下回ったものの、上半期としては1996年度以降で3番目の高水準だった▼好調の理由を同工業会は新型コロナウイルスの流行による巣ごもり消費と1人10万円の特別定額給付金とみる。単価が高くても気に入った製品を求める。トレンドをどう経営戦略に落とし込むか-。企業力が問われているのだろう。

0 コメント :

コメントを投稿