東京・江戸川区は、児童文学作家・角野栄子さんの作品の世界観を伝える「(仮称)江戸川区角野栄子児童文学館」の基本設計概要を27日発表した。
約23億円を投じてRC・S造3階建て延べ1613平方メートルの建物を整備する。「ものがたりの世界」をコンセプトに建築、造園、展示が一体で楽しめるデザインにした。
建設地はなぎさ公園(南葛西7の3の1)内の敷地約630平方メートル。1階は角野さんの代表作『魔女の宅急便』の世界を再現した展示室、2階が企画展などを開くスペースになる。2階の一部に読書や休憩で利用可能なテラスを設ける。3階はカフェが入る。外装は白、内装は角野さんのイメージカラー・ピンクを基調とした。
隈研吾建築都市設計事務所が建築、造園をクロス・ポイント、乃村工芸社が展示部分の基本・実施設計を担当している。2021年3月にも実施設計をまとめる。21年度に着工し23年7月末の完成を目指す。
同日に江戸川区役所で開いた記者会見には斉藤猛区長が出席。建築家の隈研吾氏と角野さんはリモートで参加した。斉藤区長は「作品と自然を通して子どもたちの想像力を育てる場にしたい」と述べた。隈氏は「外装と内装、周囲の景観が引き立つように力を尽くした」、角野さんは「子どもたちにはこの施設から自分の世界を見つけてほしい」と語った。
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