◇目標は先が読める技術者◇
入社3年目、今年の春から成田空港の鉄道駅で発電機室などバックヤードの工事に携わっている。職人と打ち合わせをして工程などを決め、工事がスムーズに進むよう管理する。仕事中は「人の手で、人間よりもはるかに大きな構造物が出来上がっていくのを見ているとやりがいを感じる」そうだ。担当した工事が無事に終わった時の感動は格別という。
「この中ではなにが起きているんだろう?」。子どものころから工事現場と周囲を仕切る仮囲いの向こう側が気になっていた。大学進学で建設系学科を選択。鉄道の専門技術を生かした駅舎の新築工事などを手掛ける東鉄工業に魅力を感じ入社試験を受けた。会社に入った後はすぐに駅の新築工事現場へ配属。子どものころから気になっていた工事現場にとうとう足を踏み入れた。
初めての現場は試行錯誤の日々。先の工程が読めず、リースの手配が直前になることもあった。「うまく段取りをしないと職人さんを困らせてしまうし、自分自身も大変な思いをする」。反省を繰り返して一歩ずつレベルアップを目指した。「今の現場の所長が目標。仕事の先をどんどん読めるようになりたい」と話す。
植物好きで自宅では多肉植物を育てている。大学で造園を学んでいたこともあり、駅舎の壁面緑化に携わりたいとひそかに思っている。「緑で駅舎を明るくしたり人の気分を上げたりしたい」と笑みを浮かべる。
(ほしかわ・ともみ)
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