10月も半ばを過ぎ、朝晩の冷え込みが気になり始めた。街を行き交う人に上着を羽織る人が増え、アースカラーの着こなしに秋の深まりを感じる▼暦の関係などもあり今年の秋は3連休が少ない。10月はゼロ、11月も1度だけと寂しい。Go Toトラベルなど旅行を後押しする施策が展開されているものの、「新型コロナウイルスが心配」と遠出に二の足を踏む人も多かろう▼苦境にあえぐ地方の観光地。影響は食肉業界にも及んでいる。高級ブランドとして名高い「神戸ビーフ」も需要の落ち込みに苦戦しているそう。兵庫県では畜産農家を応援するため、県内にある公立小中学校などの給食で神戸ビーフのステーキなどが登場している▼デパートの食料品売り場では100グラム数千円の値が付く高級品。通常でも買うにはなかなか勇気がいる。清水の舞台から飛び降りる覚悟ではないが、庶民には高根の花といっても過言ではないだろう▼〈秋深き 隣は何を する人ぞ〉(松尾芭蕉)。何げない装いや食事などで秋を感じる今日この頃。神戸ビーフに季節感はないのかもしれないが、冬の到来に向けて気持ちだけは盛り上げたい。
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