2020年10月26日月曜日

【対話調査でスキームやリスクなど把握】国立劇場等再整備事業(東京都千代田区)、プロジェクト実施へ対話調査

  日本芸術文化振興会は東京都千代田区にある国立劇場など(総延べ床面積3・5万平方メートル)の再整備事業に向け、サウンディング(対話)型市場調査を実施する。

 PFIの付帯事業として導入を検討している民間収益事業が成立するかなどを把握するため、事業計画の課題や対応可能性などで意見を聞く。合築を想定している民間収益施設の提案も求める。再整備事業の確実、円滑な実施につなげる。

 26日に「国立劇場再整備事業に係るサウンディング型市場調査」の公募手続きを開始する。意見や提案を求める項目は民間収益施設の市場性と建物計画、民間収益事業の事業スキームとリスクなど。参加要件は再整備の事業主体として参画に関心と意欲のある法人。千代田区内で延べ床面積5万平方メートル以上の複合施設開発に不動産開発事業者として関与した実績なども求める。

 文化庁の「国立劇場の再整備に関するプロジェクトチーム」が7月に策定した整備計画によると、低層部に劇場を配置してカフェなどの民間収益施設を合築するPFI事業で、PFIのスキームはサービス購入型のBTO(建設・譲渡・運営)方式を前提に検討する。劇場部分以外の未利用容積を活用して民間収益施設を整備し、定期借地権契約で土地代の収入を得る予定。年度内に実施方針概略を策定、21年度に実施方針の公表した上で事業者を選定・公表する。22年度に契約を締結。29年度の新施設完成と開業を目指している。

 所在地は隼町4の1(敷地面積3万1244平方メートル)。建ぺい率50%、容積率約500%が上限。振興会がまとめた基本計画によると、新施設は延べ床面積5万1400平方メートル程度の規模を想定している。

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