2020年10月9日金曜日

【ポイントは“ホスピタリティ向上”】LIXIL住宅研、カシマスタジアムの改修で工夫

 Jリーグ・鹿島アントラーズのホームスタジアム、カシマサッカースタジアム(茨城県鹿嶋市)で観戦者向け施設リニューアルが加速している。7月の授乳室に続き託児室も改修した。安全面に配慮し、子ども連れのサポーターが安心して観戦できる環境を提供する。ホスピタリティを向上することで新たなファン獲得につなげる。

 LIXIL住宅研究所アイフルホームカンパニーが手掛けた。商品部内で子育て中の社員を中心に専門チームを結成。「子どもが行きたくなる託児室」の実現に向け改修計画を練った。対象年齢は2~8歳。広さ約30平方メートルの託児室を「小さな家」に見立てた。キッチンやリビング、書斎コーナー、和室スペースなど七つのコーナーで構成。ままごとや絵本読みなどコーナーごとに工夫して遊べる。

 重視したのは子ども目線の安全性。壁の出隅はR加工し、壁材にはクッション性のある素材を採用した。室外への不意の飛び出しを防ぐため、扉にはチャイルドロックを取り付けた。壁紙には抗ウイルス機能を持たせるなど、健康にも配慮している。使用開始時期は新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて判断する。

 カシマサッカースタジアムで7日に会見した同社の加嶋伸彦社長は「カシマスタジアムはオリンピックの会場も兼ねている。ホスピタリティ向上に向け、これまで蓄積してきたキッズデザインの知見を託児室に生かした。今後も鹿島アントラーズとパートナーシップを強化して社会貢献していきたい」と話した。

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