2021年2月9日火曜日

【道路覆蓋の構造など検討】東京・中央区、首都高築地川区間の上部活用で技術的検討

  東京・中央区は2021年度、首都高速道路都心環状線の築地川区間の上部活用に向けた動きを加速する。

 道路上部を覆うための構造形式や施工方法、概算事業費などを検討。首都高速道路会社ら関係機関に、事業成立の条件を示す。21年度予算案に検討支援業務の委託費として20百万円を計上。4月にも発注手続きに入る見通しだ。

 築地川区間は、1964年の東京五輪開催を契機に築地川を埋め立てて整備した。区間延長は約1・5キロ。コンクリートの剥離など老朽化が進み、大規模更新の可能性が議論されている。

 区は上部活用の方向性を示す「築地川アメニティ整備構想」を、19年9月に策定した。築地川区間の中央区役所付近から銀座郵便局付近の約1キロを対象に、覆蓋(ふくがい)で創出した上部空間を活用して、緑豊かな歩行者ネットワークや防災活動拠点、イベントを開催できる共用空間の整備を目指す方針を掲げた。

 覆蓋のスキームについて、区の担当者は「首都高速会社が大規模更新に併せ、一連の工事として覆蓋化工事を実施するのがスムーズではないか」とした。緑化空間の整備などは「区や再開発組合が取り組む可能性もある」との見通しを示した。

 築地川沿線の「築地一丁目地区」(築地1の7ほか)では、再開発準備組合が17年から活動している。街づくりの動きがある同地区付近での、先行した覆蓋の在り方の検討も視野に入れている。

 8日に会見した山本泰人中央区長は「外から来る人、在住の人両方にとって大きな財産になる」と事業の重要性を説明した。

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