2021年2月25日木曜日

【ウーブン・シティが起工】トヨタ、静岡県裾野市に実証都市を創造

関係者による鍬入れ(トヨタ自動車提供)
  新たな都市創造へ--。トヨタ自動車と、トヨタグループでモビリティー開発を担うウーブン・プラネット・ホールディングスは、静岡県裾野市で計画する実証都市「ウーブン・シティ」の地鎮祭を23日開いた。トヨタ自動車の豊田章男社長ら関係者が出席し工事の安全を祈願した。

 予定通りの着工を迎え、豊田社長は「コロナ禍で決めたことを決めた通りに進めるということは決して簡単なことではない」と述べ関係者に謝意を表明。「『人中心の街』『実証実験の街』『未完成の街』というウーブン・シティのぶれない軸を持って、この地で日本のモータリゼーションをけん引し続けていたトヨタ自動車東日本東富士工場のDNAを受け継いでいく」と語った。

 ウーブン・シティでは、自動運転、パーソナルモビリティー、ロボット、人工知能(AI)技術などさまざまな新技術を実証する場となる。地上にモビリティーと歩行者が共存する道を整備。モノを移動させる道を地下に造る。

 初期段階で高齢者や子育て世代、発明家を中心に360人程度、将来的にトヨタ自動車の従業員を含む2000人以上の住民が暮らす構想。社会課題を解決する発明がいち早く生み出せる環境の構築を目指す。都市設計などは、デンマーク出身の建築家のビャルケ・インゲルス氏が手掛ける。

20年1月に公表したウーブン・シティの完成イメージ
(トヨタ自動車提供)

 市が22日に許可した開発行為の内容によると、5万5804平方メートルの開発区域で三井住友建設が工事を施工。共同住宅や事務所、店舗、研究所などを整備する。造成工事の設計や施設の基本設計を日建設計が手掛ける。工事予定期間は2024年3月22日まで。「TMEJ東富士工場更地化工事」は、大林組が施工する。

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