等々力緑地の再編イメージ。球場側から中央広場を俯瞰(川崎市HPから) |
川崎市は、中原区にある「等々力緑地」の再編整備実施計画改定骨子をまとめた。施設の老朽化や2019年10月の台風19号で大規模な浸水被害を受けたことなどから、公園全体のゾーニングや防災・減災対策などを見直す。民間活力を導入した既存施設の増築・改修の手法も検討する。陸上競技場は球技専用スタジアムに改修する方針。11月に公表する計画改定案でスタジアムの整備スケジュールなども明らかにする。年度内の計画改定を目指す。
現在都市公園として告示している面積は36・3ヘクタール。新たに公園として6・9ヘクタール、事業化検討エリアとして12・9ヘクタールを加え、計画対象区域面積は56・4ヘクタールになる。
既存施設では等々力陸上競技場と等々力補助競技場を現在地で改修し最適化する。陸上競技場はサッカーやラグビーなどの利用を想定した球技専用スタジアムに改修する。民間提案や他都市の事例などを参考に、施設の複合化なども検討する。サッカーJリーグ・川崎フロンターレのホームスタジアムであることから、地域のシンボリックな施設になるよう整備する方針だ。
とどろきアリーナの利用状況は飽和状態で市民らの利用ニーズに応えられていないことから、民間提案の整備手法なども含め再整備案を検討する。整備位置は未定。緑地全体の再編に合わせて考え方を整理する。
浸水被害を受けた市民ミュージアムは、被災リスクの少ない場所に移転・新設する方向で検討する。新規施設として民間収益施設やプール、スケートボード、ドッグラン、バスケットコートなどの整備も検討する。
6月に骨子案のパブリックコメントを実施した。市民からの要望を受け、緑地内施設で発生した浸水被害については、釣池やグラウンドなどに一時貯留機能を設けるなどの対策を検討し、計画に位置付ける。隣接する多摩川や多摩川緑地との連続性確保では、分断する多摩沿線道路に橋を架ける検討をする。脱炭素社会の実現に向け太陽光発電などの導入も検討するなどとしている。
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