◇経験積み再び現場へ◇
大きなプロジェクトに携わってみたい-。大学で建築を学び、ものづくりの最前線で働きたいという願いをかなえるため、就職先にゼネコンを選んだ。入社後1カ月で初めて配属された現場。大学で学んだ建築用語と現場で飛び交う専門用語のギャップに戸惑いながら、とにかく「顔を覚えてもらいたい」という一心で業務に取り組んだ。入社してからあっという間に時間が過ぎ、さまざまな現場を経験した。特に印象に残っているのは、海上に構築した人工地盤に4階建てのターミナルビルを建築した現場。国内に類を見ない工事に携わることができ、技術者として大きな経験になったと感じている。「建設の仕事はチャレンジできる場所が多く充実している」と語る。
入社9年目。7月から現場を離れ見積部に異動した。現場一筋で所長になりたいと考えていた一方、「見積もりや積算、技術、営業などさまざまな部署の仕事を知りたい」という思いも心のどこかにあった。「一つのプロジェクトに関わるいろいろな業務を理解し、再び現場に立ちたい。自分が見積もりを手掛けた工事に所長として携わることができたらうれしい」と目を輝かせる。
会社には女性の技術職員が増え、大勢の後輩が自分の後に続いている。これからもしっかりと前を向き「一つでも多く私自身の経験を伝える」と心に決めている。
(よこつか・まほ)
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