国内景気の低迷が長期化の様相を呈している。16日に内閣府が発表した2021年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)は物価変動の影響を除いた実質で前期比0・3%増。年率換算で1・3%増だった▼長引く新型コロナウイルスの流行が経済活動の足かせになっている。だがワクチン接種で先行した欧米各国の景気は回復基調が鮮明。緊急事態宣言の発令と解除を繰り返し、有効な手だてが見いだせない政府の動きは経済低迷と決して無縁でないだろう▼東京五輪で日本選手のメダルラッシュに湧いた今月上旬。景気浮揚のきっかけになるのではと期待する向きもあったが、閉幕後に豪雨が列島各地を襲い、予断を許さない状況が続く。コロナ禍と自然災害。「どうして」と天を仰ぎたくなる気持ちになる▼厳しい状況に直面し不安な避難生活を送る人たちが数多くいる。被災地では災害現場の最前線で地域を守るという使命感を胸に秘め、昼夜を問わず懸命に対応する建設業界の方々も▼悪循環から抜け出すには一体、何が必要なのか。政府の強いリーダーシップに期待したいところだが…。これ以上は言うまい。
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