2021年8月16日月曜日

【中央公園の新たな玄関口に】旧広島市民球場跡地整備事業、NTT都市開発ら9者グループに

イベント広場の完成イメージ(広島市報道発表資料から)

  広島市は、Park-PFI(公募設置管理制度)と指定管理者制度を活用する「旧広島市民球場跡地整備等事業」の整備・管理運営候補者にNTT都市開発を代表とするグループ「NEW HIROSHIMA GATEPARK」を選定した。グループは代表企業以外に大成建設、中国新聞社、広島バスセンター、広島電鉄、NTTアーバンバリューサポート、NTTファシリティーズ、シーケイ・テック、NSP設計で構成している。

 同グループの提案は、「新しいライフスタイルの入り口として、中央公園の新たな入り口として、にぎわいあふれ、世界に誇れる求心力のある都市公園をつくる」を全体コンセプトに、▽市民の新しいライフスタイルへのゲート▽地域全体の魅力と回遊性を高めるゲート-の二つのゲートを掲げ、多様な人々が集い平和を実感できる市民公園、地域全体の魅力向上・回遊性向上に貢献する計画としている。

 特定公園施設については、平和軸をつなぎ、未来の平和をつくるシンボルとなる「ピースプロムナード」と、旧広島市民球場の“かたち”を継承する「二つのリボン」を骨格とした公園を計画。周辺ゾーンの特徴を園内に取り込み、それぞれを結ぶことで、人を引き寄せるこの場所ならではのにぎわいと回遊性を生む公園とする。ピースプロムナードは、平和記念公園から中央公園に至る平和軸を顕著化させ、路面電車の被爆敷石や水景、桜並木など広島の土地や歴史とつながりがあるデザインとする。二つのリボンは、旧広島市民球場の形状を大小二つのリボンで表現。リボンに囲まれたモアレプラザが野球場特有の祝祭性や中心性を継承し、公園全体ににぎわいを発生させる計画。

 ここに整備する公募対象公園施設は、広島の都心に新しい人の流れとにぎわいをつくり公園と一体的に利用できる木造店舗群を提案。親和性の高い店舗を誘致し、都心部で不足している「居心地の良い屋外環境」と「休憩できる滞在型施設」を計画地内に適切に配置する。各店舗は公園の外周部に点在させ、変化に富むシークエンスを生みだし、紙屋町から新サッカースタジアム方面へ人々を導く。店舗は木造の低層で水平基調の外観とするほか、公園に人々の居場所となる大きな屋根を架けて整形な“ハコ”型の店舗を形成、開放的なデザインと必要な機能面が両立する計画とする。

 公募設置等計画の有効期間は2022年4月1日から20年間。指定管理期間は23年3月(目標)から約19年間。

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