2021年8月24日火曜日

【12月に東京都内で表彰式】日建連表彰2021、BCS賞15件と土木賞11件選定

  日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は、建築、土木両分野の表彰制度「日建連表彰2021」で26件の受賞を決めた。2019年に創設した日建連表彰は、国内の優れた建築物を表彰するBCS賞と、土木分野の優れたプロジェクトや構造物を表彰する土木賞で構成。今回は2回目の選考で、第62回「BCS賞」に15件、第2回「土木賞」は11件(特別賞1件含む)を選定した。

 受賞対象の建築物や土木プロジェクトなどは、20日に開いた日建連表彰委員会(委員長・押味至一副会長土木本部長)で選定。12月9日に東京都港区の「The Okura Tokyo」で表彰式を開催する予定だ。祝賀会は未定。いずれも実際に開催するかどうかは新型コロナウイルスの感染状況を見て10月ごろに判断する。

 2回目の日建連表彰は1月に募集手続きを始め、2月から選考を実施してきた。BCS賞には74件、土木賞には62件の応募があった。

BCS賞を受賞した「有明体操競技場」(日建連提供)

 BCS賞の選考で重視した特徴の一つが、建築主や設計者、施工者による「三位一体」での取り組み過程。日建連によると、設計者や施工者の優れた技術力やノウハウなどを結集し、建築主の情熱を具現化した建築物が多く見られたという。環境負荷の低減を目的に国産木材を多様に採用している有明体操競技場(東京都江東区)など、地域の特性や自然条件、先進技術を生かした建築物を多く選定。「建築文化の高まりを感じさせる意欲的な作品がそろっている」と評価した。

土木賞を受賞した「首都高速1号羽田線東品川桟橋・鮫洲埋立部更新事業(Ⅰ期)」
(日建連提供)
 土木賞の選考では、さまざまな課題を克服するための施工プロセスを重視。高速道路の通行に及ぼす影響を最小限に抑えながら工期短縮も図るプロジェクトを多く選定した。これらを代表するプロジェクトとして評価したのが首都高速道路会社の「首都高速1号羽田線 東品川桟橋・鮫洲埋立部更新事業(1期)」。供用開始から50年以上が経過した延長1・9キロの区間で1日当たり7万台の交通を遮断せず工事を進めるため、プレキャスト(PCa)化の推進や工期短縮といった工夫を高く評価した。

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