首都高速道路会社が計画する都心環状線日本橋区間の地下化事業は、トンネルなど本体工事の実施が2024年ころからになりそうだ。
地下化事業はフェーズ1~3の3段階に分けて進める。フェーズ1の地下埋設物移設や既存出入り口の撤去工事について、同社の宮田年耕社長は17日に東京都内の本社で開いた会見で、「埋設物の移設と出入り口撤去に4、5年かかる」との見通しを明らかにした。
地下化事業は3月31日に国土交通大臣から事業許可、東京都知事から都市計画事業認可を4月30日に取得した。6月に地域への事業説明に入り、7月3日に最初の大型工事となる江戸橋・呉服橋出入り口の撤去工事の入札を公告した。地下埋設物の移設工事は今秋に着手する。
開削トンネル、シールドトンネル、河川内、擁壁・掘割、高架といった本体工事はフェーズ2に位置付けている。今のところ同社はフェーズ1は主に通常の一般競争入札などで発注する。フェーズ2は難度が高く工期設定の長い工事が多い。大規模修繕工事のような一括発注や工区を分けた分割発注など入札契約方式を検討している。高速道路の地下化は35年、日本橋川上空の高架の撤去は40年の完成を予定している。
地下化に伴い、周辺では大型を含む複数の開発事業が計画されている。会見で宮田社長は「工程も含めて綿密に協議している。(高速道路工事、建築工事とも)工程を順守して、ウィンウィンになる必要がある。綿密な協議はもう終わっていると解釈している」と状況を説明した。
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