2020年7月16日木曜日

【回転窓】飲食店の新常態

街のにぎわいに欠かせない飲食店もコロナ禍で厳しい経営が続く。いったん解除された休業要請は、感染者の急増を受けて感染防止対策を未実施の事業者らを対象に再度要請されるようだ▼感染拡大の要因に挙げられる接待を伴う飲食店を「夜の街」と総称して危険視する発言は、他の飲食店に風評被害を与える。対策に率先して取り組んでも繁華街から客足は遠のくばかりだ▼テークアウトやランチ営業などで急場をしのごうとする店も少なくない。夜の営業では値段が張ってなかなか入れなかった店の料理を、手ごろな価格で食べられると人気を集める店も▼外食業界で閉店・休業の動きが強まる中、東京・新橋に一風変わった食堂がオープンした。居酒屋のランチタイムを利用し、群馬県高崎市の地元で親しまれてきた絶品グルメ「絶メシ」を提供。レシピを伝授した店にはロイヤルティーを還元するという▼絶メシは後継者問題に悩む飲食店を支援する地域発の取り組み。地方再生と集客増を狙った都心の食堂をはじめ、従来モデルでは生き残れないと危機感が高まっている飲食店のニューノーマル(新常態)に注目したい。

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