2020年10月26日月曜日

【凜】東京・文京区土木部道路課整備工事係・丸山依留さん

 ◇後輩に寄り添える先輩に◇

  大学時代は土木工学科で測量や水利学、製図などを学んだ。ゼネコンや建設コンサルタントにも憧れたが、さまざまな仕事ができると考え区役所を進路に選択した。

 初めて配属されたのは土木部の管理課。区道と住宅などの境目を画定する業務を担当した。ミスを重ねてしまう時期もあったが先輩が粘り強く、温かく指導してくれた。「いい環境で育ててもらった。今後どんなことがあっても頑張らないと」と心を決めるきっかけになった。

 住民の大切な土地を扱う業務。「1ミリが重要になってくる」ため、境界を分かりやすく説明し理解してもらう必要がある。回答が難しい質問が寄せられた時、「しゃくし定規な対応で怒りを買ってしまった」ことも。「相手の立場に立って考える」大切さが身にしみて分かった。

 道路課に配属されて3年目。道路工事の測量や設計、監督業務などを担当している。道路は一度完成すると長期間使い続ける重要なインフラ。「不具合などを残さないように慎重に」工事を進めることを心掛ける。「完成後に感謝してもらえた瞬間」に大きなやりがいを感じる。

 かつて自分が助けてもらったように、後輩に寄り添える先輩になることが目標。部署内にまだ女性の後輩はいないが、「思っているより女性にも働きやすい職場」ということを、多くの人に伝えたいと思っている。

  (まるやま・える)

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