2015年3月12日木曜日

北陸新幹線東京~金沢間/3月14日にいよいよ開業/建設各社トップらの声

北陸新幹線の車両は「北陸を駆ける『和の未来』」をイメージしてデザインされたという

 北陸新幹線東京~金沢間が今週の土曜日、3月14日に開業する。1960年代後半に地元北陸で「北回り新幹線建設促進期成同盟」が組織されてから半世紀。東京と金沢を約2時間半で結ぶ高速交通が産声を上げようとしている。
 北陸が発祥の地であったり、事業拠点を置いていたりする大手企業は、建設業界でも少なくない。富山県黒部市に製造拠点を構えるYKKとYKKAP。両社の代表取締役会長を務める吉田忠裕氏は新幹線の開業に合わせ「営業部門の一部を黒部に移し、製造・開発部門の連携を強める」と話す。営業部門の一部移転によって「工場周辺に住む人が増えれば、地方の活性化にもつながる」とも。福井県が創業の地で、自身も富山県宇奈月町(現黒部市)で生まれ育った熊谷組の大田弘代表取締役会長は「(検討開始から)半世紀を経てその一部(金沢まで)が完成したことは感慨深いものがある。諸先輩たちの熱い思いに尊敬と感謝の念を抱いている」と熱く語る。
 石川県小松町(現小松市)で1917年に創業し、建設機械メーカーとして全世界で事業展開するコマツの野路國夫代表取締役会長は「東京~金沢間で人の行き来が活発になるだろう。観光面での経済効果が期待できるのは喜ばしい」と話す。その一方で「沿線地域の企業や自治体、学校などが新幹線というツールをどう生かすか。それぞれ知恵を出し合う必要がある」と指摘する。
 沿線地域のさまざまな思いを乗せて走り出す北陸新幹線。建設にはゼネコンや設備工事会社、メーカーなど数多くの建設関連企業が関わった。「当面は金沢までの暫定開業だが、創業の地・福井の活性化につながる大事業に参画できて光栄だ」と飛島建設の乘京正弘取締役兼常務執行役員。前田建設の高田勝北陸支店長は「保有技術を存分に生かし、延伸工事も協力していきたい」と意気込んでいる。
 

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