1889(明治22)年の3月31日、フランス・パリの中心部にあるシャン・ド・マルス広場は群衆で埋め尽くされていた。フランス革命100周年を記念し建設されたエッフェル塔の落成式が行われたのがその理由▼凱旋門と並び、フランスのシンボルになっているエッフェル塔は、同年にパリで開かれた第4回万国博覧会に間に合わせるため、わずか2年2カ月という短期間で建設された▼総重量1万1000トンの構造体を4本の足で支えるデザインは、土木技師だったギュスターヴ・エッフェルが生みの親。120年以上昔の作品にもかかわらず、そのスタイルは、今も多くの人の心を魅了し続けている▼日本にも数多くの塔が存在する。以前なら東京タワー、現在は東京スカイツリーが代表格。いずれも観光名所には違いないが、エッフェル塔ほどの存在感があるかどうかは人によって評価が分かれよう▼2020年の東京五輪に向け、都はパリの街並みをお手本に新橋~虎ノ門地区の街づくりを進めるという。エッフェル塔の別名は「鉄の貴婦人」。東京に気品あふれる街が誕生することを楽しみにしている。
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