2015年3月23日月曜日

結/三井住友建設国際支店建築営業部・ハシタ・S・グナラトネさん

 
「久々の母国での仕事、自身の経験生かす」

 「子どものころ、地図は変わらないものだと思っていたが、日本人は海を埋め立て、土地を増やし、地図を変更した。自然が変わるようなイメージに感動した」。日本企業が造ったものは丈夫で長持ちする。そんな良いイメージもあって、「大きくなったら日本に行って日本人がどうやっているのかを見たかった」。
  大学を卒業後、政府開発援助(ODA)の国立病院建設工事に日本人とスリランカ人の橋渡し役として従事。「頭でイメージし、紙の上で徹底的に議論、確認してものを造る。図面やスケジュールなどを、紙をコミュニケーションツールにプロジェクトに関わる全員が共有する」。そんな日本流のものづくりに触れた。
 スリランカの事務所では主に経理の業務に携わり、1986年に初来日。91年から日本勤務となった。国際支店経理部に所属し、自身の経験と日本の技術を掛け合わせて海外の経理担当者が使いやすい経理システムを構築するなど業務を支えてきた。現在は経理の知識と英語力を生かし、海外での建築営業に当たっている。内戦が起きていたスリランカは現在、治安が回復し、日本政府の支援も再開。「プロジェクトが動き始めそうだ。撤退していた当社も再始動に向け準備中だ。私自身もこれまでの経験を生かしたい」と久々の母国での仕事に熱がこもる。
 その先の夢について聞くと、「現場で活躍する技術者や職人のレベルアップを図るため、スリランカに日本の技術を教える学校をつくりたい」。(営業第一グループ主任、スリランカ出身)

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