東京都心部などの交通渋滞緩和や物流ネットワークの効率化を目指して進む「首都圏3環状道路」の整備事業が、新路線・区間の開通ラッシュを迎えている。
リングのもっとも内側に位置する首都高速道路中央環状線は、湾岸線と3号渋谷線を結ぶ「品川線」が7日午後に供用を開始。計画から50年を経て中央環状線は全線開通した。大外を通る首都圏中央連絡自動車道(圏央道)も神奈川県内の「寒川北インターチェンジ(IC)~海老名ジャンクション(JCT)間」が完成し8日に開通。29日には相模原ICの供用開始も控えている。
中央環状線と圏央道の間に整備される東京外かく環状道路(外環道)は千葉県内や東京都内で工事が本格化している。大泉JCTと東名JCTを結ぶ延長約16キロの都内区間は、4工区で構成する本線トンネル工事の施工者がすでに決まり、本格着工に向けた準備が進む。
三つの環状道路は、東京をはじめとする首都圏の道路交通ネットワークを充実させる上で、欠くことができない重要な社会インフラ。東京都心部への通過交通の流入を防ぎ、慢性化している首都高の渋滞を緩和する効果が期待されるほか、東名高速や中央道、関越道など東京から放射状に伸びる高速道路を横方向で結び、効率的な物流ネットワークを実現する役割もある。圏央道の沿線地域では大型物流施設の建設が相次ぐなど、道路整備に伴う波及効果も出始めている。
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7日に行われた首都高中央環状品川線の開通式
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圏央道・寒川IC~海老名JCT間の開通式では子供たちが開通を祝ってテープカット |
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