◇達成感得られる建物造りたい◇
「子どものころからものづくりが好きで、よくブロック遊びをしていた」。ものづくりの対象は、成長とともにブロックから建築へとスケールアップし、大学では建築学を専攻。在学中に大学のOBで鹿島の元副社長・南谷修氏の講演を聴き、その話に魅了されて入社を決意した。
今年で入社9年目。ずっと現場の最前線でものづくりに携わってきた。入社当初は、職人の方が知識があるため「仲は良くても対等ではない」関係だったが、知識や経験を積み重ねた今は、工事のやり方や品質についてとことん話し合い、「一緒に答えを出せるようになった」と笑顔を見せる。
手掛けた現場の中で一番思い出に残っているのは、東京・西新宿の栄養学校の校舎新築工事だ。所長が他の現場を兼務している上、課長が工務を担当していたため、自分が現場の事実上の責任者だった。「品質も安全も、私のミスが建物のミスにつながる」とプレッシャーがかかる中で無事に工事を完成させたことが「自信につながった」。
現在は「総合病院土浦協同病院」(茨城県土浦市)の移転新築工事で、低層階の内装工事の主任を務めている。今後も経験を積み、いつかは「予算管理も品質もすべて担当して、自身が『やったな』と達成感を得られるような建物を造りたい」と目を輝かせた。(まがみ・ゆいこ)
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