2015年8月7日金曜日

【いよいよ】首都高大規模改修初弾「1号羽田線東品川桟橋・鮫洲埋立部更新工事」、大林組JVに決まる

東品川桟橋・鮫洲部区間の施工位置図
 首都高速道路会社は、公募型プロポーザル(WTO対象)で選定手続きを進めていた「高速1号羽田線(東品川桟橋・鮫洲埋立部)更新工事」の施工者を大林組・清水建設・三井住友建設・東亜建設工業・青木あすなろ建設・川田工業・東京鉄骨橋梁・MMB(エム・エムブリッジ)・宮地エンジニアリングJVに決めた。契約額は739億円。予定価格は739億1122万8000円。首都高速道路の大規模更新事業の初弾案件で、対象区間の上下部工やかさ上げ工などの実施設計と工事を行う。
 極めて難易度の高い工事のため、民間企業から公募した技術提案書の内容について技術対話と審査を行い、技術評価点が最も高い提案者を優先交渉権者として選定した後、価格交渉を経て事業者を決定する「技術提案審査・価格等交渉方式」を初適用した。
 選定手続きには大林JVのほか、鹿島・前田建設・五洋建設・JFEエンジニアリング・IHIインフラシステム・横河ブリッジJVが参加した。

東京モノレールと並行して走る1号羽田線東品川桟橋部(奥側)
 東品川桟橋・鮫洲埋立部は1963年の供用開始から50年以上が経過。東京都品川区の京浜運河沿いに整備され、首都高全線の中でも構造物の損傷が特に激しい。
 桟橋区間は橋桁と海水面の空間が極めて狭く、点検・補修が困難な状況のため、海水面から一定程度離れた高架構造の桟橋に全面的に架け替える。工事中の交通への影響を軽減するため、迂回(うかい)路の仮線を運河上に設置する。先に整備した迂回路に現在の上り線の交通を切り替えた後、上り線を新設。続いて、完成した上り線に下り線の交通を切り替えて下り線の架け替え工事に着手する。
 施工延長は約1900メートル(橋梁部約1300メートル、土工部約500メートル、すり付け部約100メートル)。東品川桟橋部の上下部工、鮫洲埋め立て部の土工部かさ上げ工、迂回路工、道路付属物工、水管橋の構造改良工、仮設工などの実施設計と工事を行う。
 設計を含めた工期は当初、2026年9月30日までとしていたが、大林JV側からの工期短縮に関する技術提案により、14カ月短い25年7月末までに変更された。今後、設計を進め、16年2月にも着工する見通しだ。

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