長崎・糀島でお披露目された水素燃料電池船 |
式典で戸田建設の戸田守道取締役兼専務執行役員は「水素燃料の活用は、環境への配慮だけでなく、風力発電で作った電気を地元に還元できるという意味も大きい」とあいさつ。石原前環境相は「水素社会の実現を五島市から日本全国に広げていってほしい」と祝辞を述べた。
燃料電池船は、全長12・5メートル、全幅3・15メートル、全深1・65メートル。重量は5・2トンで、定員は12人。燃料となる水素を貯蔵する450リットルのタンクを搭載しており、1回の航行時間は2時間程度。20ノットほどの速度を出すことができる。燃料の水素は、戸田建設が主導して施工した椛島沖の浮体式洋上風力発電施設の余剰電力を活用して製造する。水素を燃料にしているため、二酸化炭素(CO2)を排出せず、駆動音も静かなのが特徴だ。
事業主体は、戸田建設と日本海事協会、長崎総合科学大の3者。これに長崎県や地元の漁業組合などが協力したほか、ヤマハ発動機など多くの民間企業が技術支援を行い、戸田建設が全体の取りまとめを担当した。
今後、長崎総合科学大が中心となって性能試験を行っていく。将来的には小型漁船としての展開を想定しており、CO2を排出しないクリーンな漁業の実現を目指す。
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