2017年8月10日木曜日

【回転窓】家電売り場の浦島太郎

 先日、長らく愛用していたオーディオ機器のミニコンポがついに壊れた。新しいものを買いに家電量販店を回ってみたら、MD(ミニディスク)機能付きの商品がどこにもないことに驚かされた▼メーカー各社ともかなり前に生産を終了していたらしい。デジタル家電市場に疎いアナログ世代は、店内で浦島太郎状態に陥ってしまった▼オーディオ機器の搭載機能もレコード、カセットテープ、CD、MDと変遷し、今はメモリータイプが主流。パソコンやスマートフォンの普及も影響し、機器内に搭載したメモリーやメモリーカード、USBメモリーなどのメディアによって手軽に録音・再生ができる▼家電製品の規格争いではビデオデッキの「VHS対ベータ」が思い出される。最終的に勝利したVHSもその後、DVDやブルーレイに取って代わられ、さらにハードディスクなどに主役の座が移り変わる▼さまざまな規格の中から特定の規格の製品を大多数が使うことで確立される「デファクトスタンダード」。国内のものづくり産業が発展を続けていくためにも、日本独自の技術を世界標準とする国家戦略が求められる。

1 件のコメント :

  1. 在る意味、企業内構造や社会構造・家庭内判断と似ているかも知れません。それは、電化製品などと異なるところは、旧型の覇気は無くとも破棄は出来ず、維持費や廃棄は高額であり、如何ともし難い。作動させると、作動音が「やかましい」旧型の功績は認めるものの、カセットテープやビデオテープの需要から、自身の経済効果と趣味と天秤に掛ける冷静さが欲しい。趣味は『慈悲』では無く『自費』で願いたい。

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