2017年の1~7月に熱中症で死傷した全産業の労働者が前年同期比23人増の86人に上ることが厚生労働省の調査で3日明らかになった。
産業別では屋外作業の多い建設業が24人と最多で全体の4分の1を占めている。同省は8月以降も熱中症にかかりやすい暑い日が続くとみて、2日付で労働基準局安全衛生部労働衛生課長名で日本建設業連合会(日建連)などの関係団体に予防の徹底を要請した。
厚労省によると、今回集計した1~7月の職場での熱中症死傷者は前年同期比の増減数も含めて速報値ベース。これが確報値になれば倍以上の200人を上回るとみている。
今回の速報値のうち、年間で熱中症に最もかかりやすい7月単月では53人(前年同期比16人増)の労働者が死傷した。現時点で産業別や死亡・重症といった症状別の内訳は確認できていない。
気象庁によると、今年の7月は全国で平年の気温を上回り、北日本では2・4度、東日本では1・8度、西日本では1・5度、沖縄・奄美では0・7度それぞれ高かった。
厚労省は、今年が初めてとなる官民合同の熱中症予防推進キャンペーンを9月まで展開中。8月も7月と同様に年間で熱中症に最もかかりやすいとして、2日付の通知では建設業団体などにキャンペーンに基づく予防活動の徹底を改めて求めた。
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