子どもたちの夏休み期間中、各地の建設工事現場で小中学生向けの見学会が開かれている。将来の担い手確保策の一環として、早くから種をまこうと業界団体の取り組みも活発化している◆ある見学会を取材した際、参加した小学校低学年の女の子に聞いてみた。「将来、建築や土木工事をする人になりたい?」。返ってきた答えは「おじさんばっかりで嫌」。子どもは正直だ。見学会場には女性の職員も何人か応援に来ていたが、説明や重機操作の実演はベテランの男性ばかり。子どもの目にも「男社会」の印象が強かったのだろう◆国土交通省が15年に行った調査では、建設業の全就業者に占める女性の割合は13%。その6割以上は事務系職員だった。男性ばかりが働く近寄り難いところ-。子どもも含め一般人が建設業界に抱くイメージはそれが主流なのかもしれない。建築やインフラ整備を誰もが「格好良い」と思うとは限らない◆女性の担い手確保や業界のイメージアップへの取り組みが官民を挙げて進められているが、小学生とのやり取りに「道半ば」を実感させられた。(岩)
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