2017年8月30日水曜日

【回転窓】地域を支える建設業の使命

16年4月に発生した熊本地震。3日後に現地入りして見た被災地の光景は、今も脳裏に焼き付いている▼被害を受けたインフラのうち、南阿蘇村の中心部と立野地区を結ぶ道路「長陽大橋ルート」の応急復旧が完了し、先頃開通式が開かれた。「開通が村の復興にとって希望の懸け橋になることは間違いない」と吉良清一村長。恒久的な復旧にはまだ時間は必要だが、住民の方々にとっては大きな一歩であろう▼今夏は記録的な長雨が続き、日本各地で水害が相次いだ。7月には九州北部で大規模な豪雨災害が発生。日本だけでなく中国や米国など世界各国でも水害や土砂災害が起きている。拡大傾向にある豪雨災害に備えた危機管理のあり方をどうすればいいのか▼阿蘇長陽大橋ルートの復旧では行政機関や建設関連企業が密接に連携し、道路の新設や橋の架け替え、斜面対策などに尽力。24時間態勢で事業が進められた。新学期からは地元の小中学生が大きな迂回(うかい)をせずに学校に通えるようになるそうだ▼地域に希望の明かりを灯す仕事。建設業が担っている社会的な役割をこれからもしっかりと伝えていきたい。

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