2017年8月23日水曜日

【どうなってるの!?、五輪施設整備】5回目は伊豆ベロドロームや横浜スタジアムなど6会場

 「どうなってるの!?、五輪施設整備」シリーズ、5回目は横浜スタジアムや伊豆ベロドロームなど6会場の現状や今後の見通しなどを紹介する。
釣ケ崎海岸サーフィン会場
釣ケ崎海岸の全景(ⓒ tokyo2020)
【所在地】  千葉県長生郡一宮町

 【開催競技】 サーフィン

 【施設動向】 千葉県九十九里浜の最南端に位置する海岸。年間を通して良質な波が打ち寄せることから、プロを含め多くのサーファーが集まり、日本人の有力選手も排出してきた。国際大会も含めハイレベルなサーフィン大会も多数開催されている。

 一時的に備え付ける仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計は、INA新建築研究所・エーシーエ設計・手島建築設計事務所JVが他の10施設と合わせて進めている。
横浜スタジアム
運営会社による大規模改修が予定されている(ⓒ tokyo2020)
【所在地】  横浜市中区横浜公園

 【開催競技】 野球、ソフトボール

大規模改修後の施設イメージ(ⓒ 清水建設)
【施設動向】 球場は国有地に立地し、施設は横浜市が所有する。1978年の完成時、運営会社の横浜スタジアムが施設を市に寄贈すると同時に協定を結び、興行使用権を取得。以来、運営管理を担っている。運営会社の横浜スタジアム(横浜市中区、岡村信悟社長)はディー・エヌ・エーの連結子会社で、プロ野球・横浜DeNAベイスターズと合わせて球団・スタジアムの一体運営体制が敷かれている。
大規模改修後の施設イメージ(ⓒ 清水建設)
すでに公表済みの改修計画では、収容人数を現在の約2万9000人から約3万5000人に増やす。増設部分は1、3塁側とバックネット裏のスタジアム外側にせり出す形で設置。市街地を一望できるデッキ席や個室席なども新設する。このほか、横浜公園との一体化、内外野間の回遊性を高めるデッキの新設、スロープ・エレベーターなどの新設によるバリアフリー化なども併せて進める。清水建設の設計・施工で12月着工を予定。段階的に工事を進め、20年2月末の完成を目指している。

 投資額は85億円を計画しており、増築部分の建築面積は7432㎡。施設はS造4階建て延べ2万1970㎡、高さ約31mの規模。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が定める「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」に沿ったバリアフリー対応は、仮設費用の負担や設計、工事の発注方法を含め大会組織委や東京都、横浜市などと協議する。五輪開催に向けた仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計は久米設計・東畑建築事務所・石本建築事務所JVが他の8会場と合わせて行っている。
江の島ヨットハーバー
現在の江の島ヨットハーバー(ⓒ tokyo2020)
【所在地】  神奈川県藤沢市江の島1の12の2

 【開催競技】 セーリング

 【施設動向】 1964年の東京大会でセーリング会場として使用するため、日本初の競技用ハーバーとして整備された。年間を通じて気候が温和なため、数々のヨットレースが開催されている。

 神奈川県スポーツ局は22日、「平成29年度セーリングセンター(仮称)新築工事基本実施設計業務委託」の一般競争入札を公告した。東京五輪で使用する同センターはS造3階建て延べ870平米の規模を計画。本年度中に設計を終え、工事を18年度内に完了させる。五輪後も県有施設として活用していくという。

 一時的に備え付ける仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計は、久米設計・東畑建築事務所・石本建築事務所JVが他の8会場と合わせて行っている。
伊豆ベロドローム
木製走路が特徴の競技施設内部(ⓒ tokyo2020)
【所在地】  静岡県伊豆市大野1826

 【開催競技】 自転車競技(トラック、レース)

 【施設動向】 国際自転車競技連合(UCI)規格の周長250m木製走路を有する屋内型自転車トラック競技施設。2011年に開業した。日本サイクルスポーツセンターが所有。全日本選手権自転車競技大会トラック・レースなど多くの大会で使用されている。2016年12月にマウンテンバイク会場と併せて「伊豆ベロドローム・伊豆マウンテンバイク会場整備工事基本設計業務委託」が大建設計に委託された。
伊豆マウンテンバイクコース

【所在地】  静岡県伊豆市大野1826

 【開催競技】 自転車競技(マウンテンバイク)

 【施設動向】 全長2500m、高低差85mのマウンテンバイクのオフロードコース。日本サイクルスポーツセンターが所有。ベロドロームと同一敷地内にある。初級者から上級者までが利用できるよう、エリアやルートが分かれている。2016年12月に「伊豆ベロドローム・伊豆マウンテンバイク会場整備工事基本設計業務委託」が大建設計に委託された。
福島あづま球場
五輪開催に向けた改修は18年度着工予定(ⓒ tokyo2020)
【所在地】  福島県福島市佐原神事場1

 【開催競技】 野球・ソフトボール

収容能力は3万人。プロ野球や社会人、高校など
さまざまなレベルの試合が開かれている(ⓒ tokyo2020)
【施設動向】 福島県が所有する県営球場。3万人の収容能力を持ち、プロ野球公式戦や高校野球・社会人野球にも対応できる。東日本大震災からの復興支援として、改修を行った上で野球・ソフトボールの一部試合が行われる。福島県は2017年度6月補正予算にあづま球場改修に向けた設計費を計上。グラウンドの排水設備やロッカールームの更新、トイレやシャワールームの改修に向け基本設計と実施設計を行い、2018年度に着工する方針だ。費用負担の問題が残っているため、内野の芝生化などの費用は含まれていない。

「どうなってるの!?、五輪施設整備」の回目はこちらから。

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