◇型枠工の若手けん引役、施工品質にこだわる◇
大州建設工業(千葉市、福田英明社長)の牧野徹也さん(44)は、千葉県内で進む大型道路工事の現場に、型枠工の職長として従事している。
千葉県出身。父の後を追って20歳でこの世界に入った。それから24年。数々の現場経験を積みながら自らの技に磨きをかけてきた。高い技能と指導力で現場作業をけん引する。
現在の現場には、19~24歳の同社の若手が従事している。毎朝6時台に一緒に現場に乗り込み、牧野さんはまず、自分の頭の中で一日の作業の流れをイメージした上で、指示を出す。
しかし目線にあるのは、その日の作業だけではない。週初めの月曜日の朝に1週間を見越した工程を頭の中に描いておく。作業が遅れがちとなり、予定通りに工程が終わりそうもないようなら、時に厳しくハッパを掛けるようなこともある。
「楽な現場よりも、難しく忙しい現場ほど達成感があって燃える」。牧野さんは、型枠工のことを、建物の躯体部分を担う重要な仕事と捉えている。それだけに施工品質にはことのほかこだわりを持つ。
仕上げ工程のない土木現場は特に精度が要求される。一方、最終的なボード仕上げで施工箇所が隠れてしまうような建築現場であっても、品質は会社の信用にも直結するだけに、重視しなければならない。
「次の工程に入る人たちのことを考えれば、常に品質良く作業を行う必要がある。現場全体の品質向上にもつながる」からだ。
互いの趣味のスノーボードを通じて知り合い、18年前に結婚した妻との間には3人の子どもを授かった。
高校2年と小学6年の二人の男の子は、牧野さんと同じくサッカーに熱中。家でも仕事の話をするからか、工作も大好きな下の子は、型枠工の仕事に興味を持ち始めたようだ。父として「やっぱり、うれしいです」と笑顔で語る。
一番下の2歳になる女の子をお風呂に入れるのはパパの役目。仕事で疲れた体が癒される時間でもある。
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