◇“居心地の良さ”組織に浸透◇
国土交通省に入って5年目。鉄道局に籍を置きJR北海道、四国の経営改善や地域交通の在り方などを担当する仕事に携わっている。
生活に欠かせないインフラ整備を担う国交省の仕事は「世の中の役に立っていることが実感できる」というのが入省の決め手だった。自動車局に配属され2年目には長野県軽井沢町で発生したスキーバス事故の対応に奔走した。
その後、都市局に異動し企業の方々と話す機会が増えたことが、自分の働き方を見つめ直すきっかけになった。メリハリを付けて業務に取り組み、終業後に自分のための時間を確保するようになった。「省内にいる時間の密度が濃くなった。今の自分の働き方としてしっくり来ている」と笑顔を見せる。
都市局では付加価値の創出や地域課題の解決につながる新たな街づくりの方向性“居心地が良く歩きたくなるまちなか”の政策立案に携わった。担当者の多くは自らを含め既に異動してしまったが、開会中の通常国会に関連法案が提出されるなど、取りまとめに関わった政策は着実に前進しつつある。
“居心地の良い”という定性的な概念は、担当者が変わっても組織に共有され広がろうとしている。「携わった仕事が形になっていくのを見届けるのはうれしい」と話し、「いつか居心地の良い場所をまちなかに作るプレーヤーの側にも立てたら」と将来に目を向ける。
(JR担当室企画係長、さくらい・めい)
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